北欧住宅視察記
ドイツ・オーストリア エコバウ建築ツアー記 Vol.2

オーストリア・エコバウ建築ツアー二日目のバス車窓から風力発電の写真。
風力発電の買い上げ価格12セント/Kw、太陽光発電が57セント/kwと太陽光発電の買い取りか家具が風力発電より5倍近い価格に設定されているそうです。車窓と言えばバスの窓がペアガラスになっているのに驚きました。

オーストリア、エコジードルンク・ゲルトナホーフ・の開発・設計に携わった建築家ヘルムート・ドイプナーの息子さんが案内役(中央)。彼はここで育って現在も居住。父を助ける建築家でもある。
コートヤードハウス、アパート、託児所、学校、オフィス、再演、有機的下水処理設備がそろったこの地域は生活におけるエコにかかわる課題と社会的な課題を創造的に統合した重要な例(資料より)施設入り口にあるビオトープ。水に空気を混ぜ循環させている。
エコアパート、リビング・寝室は南東から南西向きに配置されている。築20年。エコライフに感心のある住民参加型の設計。戸建住宅、断熱材にはコルク、ウール、ココヤシなどのエコ建材、バウビオロギーの代表施設

管理事務所棟。アパート、コートヤードハウス、どこを見ても緑が豊富である。
各戸へは低温の床暖房用システムへの熱供給は木材チップと天然ガスの燃焼によって行なわれる。水道水の加熱はソラーコレクターによって(各自設置)行なわれ、必要な温水の50%~70%をまかなっている。不足分は天然ガスを使用。
いろんな世代、戸建、アパートなど多様な生活スタイルの集合体でエコに感心のある人たちの村と言う感じ。
建築コストは一般施設より割高だがロハス、エコ意識の高い人たちが暮らす。
エコとコスト常に付きまとう話であるがエコを優先とする意識を保ちたいものである。

引き続き案内役の建築家自身の住まい戸建住居。ガラス張りのウインターガーデン(サンルーム?)。各戸の地下にはコンプスト・トイレが設置され一住戸あたり40~70?/年の水が節約される。この住宅地では有機的下水処理システムが稼動しており、3つの個別処理層フローフォームを持つ浄化池を持つ。浄化された水は庭で使用されあまった水は近くの原野に散布される。

各戸の外観
各戸のプライバシーが保たれている。

自然の中で暮らすというイメージ。森の中の家?と思ってしまう。
資源循環型のエコ生活を実践する住宅地の視察でした。郊外で回りは田園風景が続く一体です。
日本でもこんなエコ村が誕生するといいですね。

オーストリア・低エネルギー基準のオフィス&作業所・パスコム(Pascom)の説明をしてくれた設計事務所スタッフ
木造プレハブでコス戸を抑えた設計。年間暖房エネルギー25kw/㎡の低エネルギー基準を満たす。パッシブハウス基準よりコストの安い建築を選択
温水床暖房・井水冷房、260㍉厚ロックウール断熱
日本では考えられない構造(メンバー)での建築、耐震基準の違いが建物のデザインにも現れる。

太陽光発電パネルを南面外壁上部に設置、下部はガラスで日射を取り入れる。
南面外壁は傾斜がつけられ発電効率を上げている。太陽光発電パネルの設置面積が資料によると400㎡弱となっているので屋根上にも設置されているのかもしれない。
年間電気使用量の40%を発電している。
快晴のこの日は店内はすごくあったかい。外でもあったかかったけど。夏の日射遮蔽は、ブラインド程度なのか聞き漏らした。

地産地消・地元産カラマツを無塗装で外壁に仕様。オーストリアでは無垢材の外壁はエコ素材として使用されている。
外部から釘止めしていない。パネル化して組み立てている。
大断面の木造。耐震基準の違いで可能になっている?
柱脚はピンで固定されている。
オーストリア・パッシブハウスでは建物の製造エネルギーまで計算しエコの度合いを確認するため、木造・無垢材をそのまま外壁に使用することが多いようだ。

パッシブハウスのスーパーで昼食を買う。ス-パー周辺で自由に食事です。サンドイッチの昼食後、集合時間までふきんの住宅の撮影です。

車窓から電柱がないなと見ていると住宅の屋根上に柱を建て電線を張っています。緑がどの家も豊富です。
特別にこんな家を探しているわけではありません。

ガーデニングはどの家もしっかりしています。オーストリアの皆さん、すごいですね。
ヨーロッパはどの国もガーデニングは手を入れていますね窓の花も二種類ぐらいに限定されているとか。
太陽熱利用(ダンボール断熱)のパッシブハウス

オーストリア・リンツのパッシブハウス基準に適合する改修工事を行なった築50年程度の中層集合住宅
オーストリア初、集合住宅でパッシブハウス基準に適合した集合住宅の設計者にコンセプト特徴の説明を受ける(右側)。
住みながらのリフォームで集合住宅全体の断熱改修工事は苦労が想像できる。
交通量が多く騒音、排ガスで使えなかったバルコニー部分を室内として拡張(赤い部分)
プレハブ式の換気可能な太陽光利用ファサード(ガラス張り+断熱+蓄熱材)

ガラスの内側ダンボールの穴が夏・冬通した快適性の秘密?(ちょっと理解不能)。ガラス内部の換気水切り
ブラインド内臓したパッシブハウス基準の窓に、屋根天井、地下の断熱補強、新たな屋根被服などを行なっている。
既存建物全体をガラスで覆うことは断熱効果が上がるのは理解できるが
北側も冬の全天光輻射で効果があるという説明だったが私の知識では解らないことが多すぎた。
後日、石川先生に教えを請わねば。
オーストリア、エコ技術、太陽光・太陽熱利用の考え方がかなり進んでいるようだ。

オーストリア・パッシブハウス基準にリフォームした中学校視察。空模様があやしい?

いきなりの通り雨の後に虹。南・壁面には太陽光発電パネル。

西側に窓。オーストリアで南面以外にこんな大開口を造って寒くならないのか?
トリプルガラス仕様であっても冬の東西面の日射時間は少ないはずだし?と疑問も残るが。
太陽熱利用(パッシブソーラー)を考えるときに日射遮蔽が大切だがヨーロッパは日射遮蔽対策が進んでいる。
窓丈夫のボックスは外付けブラインド。竪にブラインド用レールが設置されている。
校舎南面、外壁は何度か紹介したカラマツ無垢の外壁(グレーの部分)
オーストリア・パッシブハウス基準建築視察、大開口でも高性能を維持できることに驚く木の城工房・上野でした。

オーストリア・増改築でパッシブハウス基準に適合させた学校。
色彩を専門に行なうコンサルタントと契約、多彩な色使いだがあったかみのある校舎になっている。
各階・通路ごとに配色が変わる。
壁の塗料は残念ながらリボスでは無かったが、スエーデン製の自然塗料を使っている。
廊下・教室天井にはとうもろこしを原料にした自然素材の吹き付け材が使用されている。
吸音効果もありそう。

この校舎の増改築の設計者(左)と通訳をする石川先生
教室東側の窓。増築部は木造大断面の柱・梁で構成されている。
トリプルガラスの開口部。日射遮蔽用の外付けブラインドを下ろすとこんな具合。

廊下の腰壁の厚みを見てください。断熱材の厚みがすごい。(断熱材の種類は忘れてしまった)
冬の校舎内温度は15℃→21℃へUP。
この増改築によって暖房消費エネルギーが床面積あたり1/10になったこと、子供の集中力が20分→40分になった効果などを話してくれた。
今回の視察では、断熱・省エネはもちろんだが、それ以外にも色彩、屋外の緑などいろんな角度から環境を考えていることが感じられた。私はまだまだ勉強不足のようだ。

オーストリアのパッシブハウス基準の校舎。ホール中央は吹き抜け上部はガラス張り。太陽光を取り入れ校舎内は明るく暖かい。1Fからホールを見上げる。2Fホール北側の大開口。工作室西側の窓、天井から床までのFIX・トリプルガラス

中庭に面する外壁は地元産カラマツ無垢、無塗装。南面外観。
オーストリアのパッシブハウスは開口面積が大きい。冬の日射取得時間の短さを考えた場合、放出してしまう熱量のほうが上舞ってしまうように思えるがどうなのか計算してみなければ。

当初視察予定のない工場、建築家に奨められ見学することになった大規模木造建築のためのパネル・集成材工場
木造でこれだけの庇を持たせられるのにはびっくり。(一部鉄骨)

すでに就業時間がすぎていたが工場を案内してくれた。内部は照明無しでも結構明るい。
屋根部からの採光。断熱性も高い工場である。巨大なOSB合板、大規模なパネルを作製・運搬し現場でレッカーで取り付けるようだ。屋根・床部として使用するパネル。間に断熱材を充填、仕上げに応じてOSB合板や化粧材を取り付ける。

合板に塗装しその上に無垢の角材を止めつける。
天井・壁の仕上げ用、パネル化され運ばれる。
別棟の製材工場内部
木材でつくる建築が環境にやさしい再生可能な素材として、構造・内装共に大規模エコ建築に使用されている現状を明日以降も見ることになる。