北欧住宅視察記
ドイツ・オーストリア エコバウ建築ツアー記 Vol.1

やっとホテル到着
オーストリアは始めての訪問です。あいにくの雨でちょっと寒い。
PM8:45分やっとホテル到着(HOTEL AM SACHSENGANG)。
ウイーンの町から45分ぐらいの郊外
このエコツアーのコーディネーターでもあるドイツの建築家ホルガー・ケーニッヒ氏
前橋工科大学院准教授・(有)ビオ・ハウス・ジャパン一級建築士事務所の石川恒夫氏の紹介とツアー参加者の自己紹介で本日終了です。

ホテルの階段とロビーから2F天井を見上げたところ
ホルガー・ケーニッヒ Holger Konig
1951年ミュンヘンに生まれる。ミュンヘン工科大学、および同大学院で建築を学ぶ。1983年エコロジー建材店および家具工房の「ホルツ・ケーニッヒ」を設立。
また、妻とともにケーニッヒ=フェリケリウス建築設計事務所を主宰し、バウビオロギー・バウエコロジーを踏まえた住宅、幼稚園、学校を数多く手がける。建築家、家具職人、建材流通といった多様な経験を経て、1996年より「エコ・プラス社」を設立し、建材の品質認定およびコンサルタントに携わる。主な著書は「健康な住まいへの道 バウビオロギーとバウエコロジー」(建築資料研究社2003)、「断熱材とその利用法」、「小屋裏空間」(1996,Freiburg)などがある。

石川 恒夫 Tsuneo Ishikawa
前橋工科大学准教授、 研究分野はエコロジー建築、バウビオロギー(建築生物学)。
2001年6月より「住宅建築」誌上で「バウビオロギーという視点」の連載を行い、健康と環境に配慮した住まいづくりに関する研究成果を公開している。
主な著書(訳書)に「健康な住まいへの道 バウビオロギーとバウエコロジー」(ホルガー・ケーニッヒ著)/建築資料研究社(2000)、「バウビオロギーという思想」(アントン・シュナイダー著)建築資料研究社(2003)などがある。
【作品】
・あらいキンダークリニック (高崎市 2001)〔第7回高崎市都市景観賞〕
・軽井沢の家 (軽井沢町 2003)
・ベルこどもクリニック (熊谷市 2003) 他


ウイーンの自然史博物館

内部の吹き抜け天井

ツアー最初にオーストリア未来の建築(パッシブハウスの定義・活動)のセミナー。
左が説明してくれたマリア・テレシア女史。
ドイツ語を通訳してのセミナー

国の政策で年間暖房エネルギー15kW/m2以下の建物をパッシブハウスと位置づけ、国の補助で25件の物件を施工したそうだ。省エネ技術、ソーラーエネルギー利用、パッシブソーラー、エコ建材使用などの基準で610件の申請の中から25物件を公開で選定した。その物件を視察するらしい。
 

ウイーンの元棺製造会社の敷地煮立つ集合住宅。Sargfabrik(棺製造)と言う名がのこされている。
住宅建設組合を設立、住民の意見を反映した自己規定型の都市型代替地域社会としてのプロジェクト。
幼稚園・イベントホール・浴場・レストラン・共同庭園・中庭・屋上庭園などを備える。
設計者が現れないハプニングもケーニッヒ氏が説明役で進む。

オーストリア・ウイーンにあるアルケミア・ノーヴァ(革新的植物性化学部室研究所)でハウスベルナー・マクビッツ氏(右)の講義を聞く。(修士号を持つ)左は石川恒夫工学博士で通訳してくれています。
マクビッツ氏のオイルに依存した現代の地球を憂い、植物由来の油などの研究、捨てられている植物の種などから利用できるさまざまな物質を取り出す研究などをしているらしい。
人は自然を支配することは出来ない、自然に生かされていることをカ実感し、現在の石油依存の生活を改めるべきと主張する。資源の循環を守る植物由来の製品で自然環境を考えた生活をする必要がある。・・・と言うような話であったと思う?ちょっとむずかしい内容でした。延べ2時間ぐらいの講義、午前中最初にも講義があったしエコバウ建築ツアー恐るべし。

ウイーン・アートハウス(Hundertwasser,Arch、J、Krawina、Arch、Petaer Pelikan)
20世紀末、オーストリアで一番知名度の高い芸術家フンデルトヴァッサーの手がけた街並み

フンデルトワッサーの作品の共通点は直線を拒絶、鮮屋かな色彩、有機的形状人間と自然の融合、および強烈な個人主義だそうです。窓こそ四角ですが大きさ配置は、ばらばら。街の道路も起伏がつけられています。オーッと日本人が歩いていますね。ミタス一級建築士事務所の清水さんじゃないですか

外階段を上がったカフェの外部です。
外観の形状、色彩は凡人の真似のできる範囲じゃありませんね
この街並みが、観光客を集めます。日本からも・・・

オーストリア・ウイーン、フンデルトバッサーのアートハウス 内部です。 建物内なのですが外の路地を歩いているような感覚です。店の間仕切りも直線はありません。床も両サイドは起伏させています。黒白の不規則なチェッカーボードがあちこちに配置されています。

白黒のタイルが不規則に起伏を持たせて貼り上げてあります。壁と床の堺がわからないような感じ。怪しげなCAFEの入り口です。かなり暗い階段です。ちょっと覗いてみたくなる。

人は皮膚、洋服と建物の壁と三層で覆われています。皮膚に気孔があるように第三の皮膚には窓があります。
ファサードは完全な直線でも平面でもなく不規則なモザイクに遮られています。(ツアー資料より)

洋服と同じように人を自然の温度・風雨から守るための第三の皮膚と考えれば透湿機能があり暑さ寒さをコントロールでき、時には風をかんじられ、太陽の日差しを浴びたいのは当然。
奇抜で目立つだけでない人に受け入れられるファサードでなければならない。

日本の住宅に即この感覚を取り入れるのは難しいが日差しを取り入れる土間などに盛り込んでみたいですね。
フンデルトバッサーの作品は日本、それも大阪にあります。概観だけバスの中から見たことあります。
大阪市環境事業局・舞州工場はこちらからどうぞ

ウイーン二日目の夜は自由時間。市街地で置き去りにされる。
ウイーンのこの夜は各美術館を一枚のチケットで全て見学できる夜とかでウイーンの街は賑わっていました。
お茶をするために訪れたカフェは満員でそこからは各自ばらばらに。当初ゴッホの絵を見ようと行列に並んだが混雑に敗退。

栃木県から参加のアップルの社長・大竹さんの希望で有名なCAFEへ向かう。
ここでも行列で6名の私たちは後回しに。3名づつ分かれて店内へ。コートはクロークに預けて帰りにチップ。
観光案内に出ているとかで大変な混雑。かみさんの頼んだケーキとカプチーノ。同席したVie houseの福島社長(埼玉県)はかなりの甘党か3品注文。
私はビアだけ。
事前情報ゼロの私たちは、福島社長と美術館へ向かうことに。
旅は事前情報収集が大切です。せっかくの旅も楽しさ半減してしまいますね

Cafeを出ました。ウイーンは観光用馬車が結構走っています。
初日パッシブハウスのセミナー会場の自然博物館の反対側に立っている美術館(前日撮影)へ絵を見るために福島社長と向かうことに。

到着したときは真っ暗です。行列に並びチケットを買う。何を言われているのか理解できず。「チケット・ツー・プリーズ」。建物の中はすごく壮大。ハフスブルク家時代の力のすごさが感じられます。入り口のホール吹き抜けもすごい。
美術館内部はすごい人です。館内も広くてとても絵を見切れません。宗教を題材にした絵画が多かったです。
何十箇所も一枚のチケットで見られるらしいがここだけで精一杯でした。

3泊したウイーン郊外のホテル室内。窓下に温水放熱器が置かれています。天井に照明器具はついていません。
ベットの照明です。床は絨毯敷きです。冷蔵庫は木製の扉で家具としか見えません。値段は結構高いです。利用しませんでした。浴室です。写真に写っていませんがパネルヒーターで暖房されていました。
シャワーの出し方が解らずしばし格闘、勝手が違う器具でお湯・水表示が逆でブルーでお湯が出てきた。

窓はブラインド内臓の樹脂サッシュ。記憶が定かでないがトリプルガラス?だったかな。
窓を開けてびっくり、外部は木製になっていました。
前回のドイツ訪問時より樹脂サッシュを目にする比率が高い。actual,メーカー名でしょうか?
ホテルに戻ってもオーストリアの断熱や設備機器のチェックをしてしまう木の城工房・上野でした。

オーストリアの奨める未来建築、パッシブハウスの補助を受けて建てられたオフィス・トレーニングセンターなどの複合施設。建物中央は吹き抜け、天井はガラス張りでこの日は建物内はかなり暖かい状態。(快晴)この建物の説明をしてくれた○○○氏と石川先生。

2F外壁に取り付けられた太陽電池モジュール。屋根に設置したほうが発電量は多くなるが意匠的に使用することで環境に対するアピールを狙っている。屋上、屋根緑化が施されている。屋根断熱はストローべイル厚40cm。
太陽高度の低いヨーロッパでは日射遮蔽が日本より進んでいる。電動の窓外付けブラインド。

幹線道路に面した郊外のオフィス複合施設は南面はごらんの通り日射をさえぎるものはない、のどかな風景。日差しを最大限取り入れる吹き抜け天井部・開閉可能なブラインドが設置されている。

オーストリア・パッシブハウス見学、この建物は地元で生産された未焼成のレンガ(生産エネルギーが小さく築熱容量が大きい)、セメント不使用コンクリート(固まる理由がわからなかった)、藁ボードなどのエコ健在の使用や太陽熱を熱交換し利用する仕組みヒートポンプで地熱を利用する仕組みなどが備わっている。
太陽熱を利用するのは必然だが、日本の場合は夏の暑さ対策をどうやって遣るかが問題?

粘土材使用パッシブハウス型オフィスビル。持続可能性、有機的建築(バウビオロギー)および省エネの各諸相を明確に統合させ「ウイーン型書斎」として使用する商業ビルを作り上げた。
設計者Roland Meingastの説明を通訳する石川先生。
粘土を外壁に使用、ストローベイル断熱、1F庇が印象的

太陽熱集熱パネル。この庇の簡略さには驚き、足場板を渡してヨシズを載せてあるだけ(屋根からつってある構造)
1F内部から見た庇。土建築は公共性のある建物としてはめずらしい。軒裏にも粘土を塗りつけた建材が貼られている。
生物との共生を考え軒にはコウモリの出入り口?がある。
このパッシブハウスは、粘土・木材・藁を使用、生産エネルギーが少なく再資源化できる有機的素材で出来ている。
運搬エネルギーを削減するため脇を通る鉄道で貨車を現場脇に止めさせ荷卸するなどの工夫もしている。
外壁の耐久性はあまりなさそうであるが再生可能な素材での家造りとして参考になる物件。

粘土材使用のパッシブハウスから程近い宿場のレストランで昼食です。水車小屋のあるレストランで農家を改装したレストランのようだ。小物がかわいい。
店内は漆喰塗りの天井・壁。礼拝堂だった?手感じの店内。食事はわからないので適当に頼んでいただいたがうまいと思ったことはない。ドリンクはビアー+ワインでした。
毎回の昼食、夕食が食事+ワンドリンクで、一人30ユーロ。(朝食のみツアー料金内)日本を出るときが1ユーロ役150円。日本の感覚よりかなり高い。(税金が食料品10%、その他は20%)

昼食を食べたレストランの隣の民家。サンタクロース風・髭面のおじいさんの住まい。
カメラを見せて「フォト・OK?」で手招きしてくれたので遠慮なく撮影。
ヨーロッパの家は全般的にガーデニングも良く手入れされている印象。(お墓も綺麗です。)
外壁の装飾も少しだけフンデルトヴァッサーをイメージさせる。

建物奥に案内され民芸品の展示された部屋に案内される。
キャンユースピークイングリッシュに対し「NO」。もしかして、売り込みする気だったのか。
ドレーキップ窓(内倒し、内開き兼用窓)が一般的になっているようです。
ボトルラベルが外向きになっているところを見ると、屋外からとるためのボトル棚?

南側外観、芝生の庭。多少起伏がつけてある。太陽熱利用の集熱版が載っています。 北面、東西面がカラマツ無塗装。

何度か目にするカラマツ無垢外装材、形状・貼り方は微妙に違う。自転車の車輪を押さえるコンクリート。いろんな形のものが設置してある。田舎の幼稚園だが遠距離からも通う人気の幼稚園らしい。パッシブハウスの補助を受けて快適な幼稚園建設となっている。

園児にやさしい素材での建築。天井はとうもろこしを原料にした吹き付け材。園児目線の展示コーナー。
荷物置き場。幼稚園も土足です。内側木・外側アルミのサッシュ、ガラスはトリプルガラス。

断熱ドアの厚みがすごい。一般にガラス部よりも断熱性能が低い枠部分の断熱性UPのためか?
ドアと枠のスキマに指を挟むことを防止したゴム製のカバー。安全にも気を配っています。ドアの開閉によも追随する安全なものです。以前TVで見たことあります。幼稚園の空調・暖房をコントロールする部屋。ペレットスト部を使った暖房もしています。天気がよく外でも暖かいこの日は、内部も当然あったかい。寒い日の温度を体感してみたかった。